火星有人飛行は2029年、イーロンマスクが実現予定年を新たに設定

2022-03-20|カラパイア

image credit:SpaceX

 宇宙開発企業「スペースX」社の創始者でありCEOであるイーロン・マスク氏は、火星への有人飛行、および着陸を2026年までに実現させたいとしていたが、その時期が延びるであろうことを、最近ほのめかした。

 2016年、マスク氏は火星に都市を建設するという野心的なプロジェクトを発表。以来、スペースX社は火星ロケットの開発を急ピッチで進めていたが、世界を取り巻く環境は変化しており、間に合いそうにないという。

 新たな実現目標年は2029年となった。奇しくも1969年に人類が初めて月面に降り立ってからちょうど60年後のこととなる。

スペースXの超大型ロケット「スターシップ」が抱える問題

 人類を火星や月に送り込むべく、スペースX社が開発する超大型ロケット「スターシップ」は、幾度か高高度飛行に成功しているが、宇宙にはまだ行っていない。

 火星有人飛行計画が遅れている理由として、ここ2年ほどマスク氏はロケット打ち上げに関連する米国の規制について不満を述べている。

 またスペースXに関しては、スターシップに搭載する「ラプターエンジン」の開発を加速させねば、倒産するとの観測すらある。


新たな火星有人飛行実現は2029年に設定

 2016年、彼はY Combinatorのインタビューで、火星への有人飛行実現は10年以内、おそらく9年以内で可能であると語った。

 また、2020年12月。大手メディア企業Axel Springer(アクセル・シュプリンガー)の授賞式で、火星の有人着陸を6年後あたりに想定していると述べた。できれば火星が地球に最接近する4年後に実現できるのが理想だとも語っていた。

 とすると2024年から2026年までということになるのだが、どうやら間に合いそうにない。そして最近、Twitterの「有人火星飛行はいつ?」という問いに対し、マスク氏は「2029年」と答えた。

 当然ながら、火星への有人飛行は入念な計画が必要となる。火星と地球の距離は、太陽の周りを公転する間に近づいたり遠ざかったりしている。

 ロケットを打ち上げるなら、接近したときが望ましい。しかしそのタイミングは限られており、今後10年以内なら2022年後半、2024年後半、2026年後半、2028年後半、2029年前半がチャンスだ。

 マスク氏の最初の構想は楽観的すぎたのかもしれない。

 もしも今回彼が語った2029年という目標すら間に合わず、2030年代までズレ込むようなことがあれば、たとえ成功してもインパクトは薄れるかもしれない。

 なぜならNASAもまた2030年代に火星への有人飛行を予定しているからだ。

 マスク氏の目標は、大勢の人が火星へ行き、惑星間で生活が行えるようになること、月面への基地建設だ。

 彼は、宇宙旅行社会は現実のものとなり、人類が今後生存していくために、惑星への移住が必要となって来ると信じている。

 だが、民間人の火星旅行が実現するのは、まだまだ先になりそうだ。

References:Elon Musk predicts a crewed mission to Mars in 2029 : NPR / written by hiroching / edited by parumo


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